お子さんの歯並びについてお悩みの親御さんは多くいらっしゃいます。

「コンプレックスの原因になってしまったら」「健康面で問題があったら」と、さまざまなご心配を抱えていることでしょう。
そういった歯並びの乱れは、矯正治療と日々の習慣の見直しで改善することができます。

「歯並びが悪い」と言ってもケースは人それぞれです。
ガタガタに生えている、歯が重なっている、歯列とは違うところから生えている、上下で噛み合わないなど、いろいろな状況があります。

矯正治療は、患者さんのお口の状態に合わせて装置を選ぶことから始まります。

歯並びが悪くなる原因は大きく分けると「遺伝」と「習慣」だと言えます。
顎の骨格や歯のサイズはご両親から遺伝するため、親御さんの顎が小さかったり歯並びが良くなかったりすると、お子さんも同様の状況になるリスクは高まるでしょう。

習慣は、日々の生活の中で歯に負担がかかることで歯並びに影響を与えてしまうケースです。
舌で歯を押したり、指しゃぶりや爪噛みのクセが抜けなかったり、口を開けっぱなしにしていたりすると、少しずつ歯並びに変化が生じてしまうのです。

歯並びが乱れている状態は、見た目が損なわれることはもちろん、健康面でもさまざまなリスクが高い状態です。
歯と歯の隙間や重なりの部分に食べかすが残って虫歯ができてしまったり、特定の歯に負担がかかることで歯の寿命を縮めてしまったりするでしょう。

バイオブロック矯正は、聞きなれない方も多いかもしれません。

小児矯正の1期治療で使用する装置で、お子さんの成長の力を利用して顎やお顔全体のバランスを考慮しながら正しい発育を促すことを目的としています。

歯を直接動かす効果はありませんが、さまざまな口腔習癖を改善することで将来的な不正咬合の悪化を防ぎ、美しい歯並びの土台を作ることができます。

床矯正は、お子さんの成長に合わせて顎にスペースを確保するための装置です。

顎が小さいと永久歯が正しく並べなくなってしまうため、永久歯が生え揃うスペースを作っていきます。
装置は着脱式で、強い痛みや違和感も少ないためお子さんにも無理なく取り組んでいただけます。

プレオルソは、4歳ごろなど幼少期のお子さんでも取り組めるマウスピースタイプの装置です。

お口周りの筋肉の状態を改善することで、間接的に歯並び悪化のリスクを取り除いていきます。

柔らかい素材でできたマウスピースは、お子さんのお口に過度な負担をかけることなく少しずつお口周りの土台を作ってくれます。

ムーシールドは、受け口（反対咬合）を改善するための装置です。受け口とは、下の前歯が上の前歯より前に出ている噛み合わせのことです。

主に就寝時に専用マウスピースを装着することで、舌や口腔周囲筋の状態を整え、反対咬合を改善します。

この治療は３歳から可能であり、特に乳歯列期に行うことで、正常な顎骨の成長発育を促進し、正しい永久歯の成長を期待できます。

噛み合わせが逆のまま成長すると、下顎の骨が過成長しやすくなり、結果的に取り返しのつかないほど大きくなることもあります。

そのため、本人の負担を軽減するためにも、噛み合わせは早期に治療することが重要です。

小児矯正の2期や成人矯正では、ワイヤー矯正という方法があります。

ワイヤーとブラケットを歯に沿わせて固定し、ワイヤーの力で歯を直接動かしていきます。
昔からある矯正方法なので、多くの方が「矯正治療と言えばワイヤー矯正」というイメージを抱かれているかと思います。

近年はクリアブラケットという目立たない色の装置もあり、患者さんにも取り組んでいただきやすくなっています。